「FIBAワールドカップ2019」の初戦を迎えたAKATSUKI FIVE 男子日本代表は、グループEのトルコと対戦。開始4分で3-13と10点リードを許し、さらに点差を開かれてしまいます。「序盤からゲームの主導権を握られてしまい、我々のリズムをなかなか作ることができない状況でした」とフリオ・ラマスヘッドコーチが話すとおり、67-86で敗れ、世界との差を痛感する結果となりました。
2日前から八村塁選手(ワシントンウィザーズ)が発熱し、今朝の練習にも参加できないアクシデントもあり、「この2日間は思うように練習に参加できず、トルコ戦に向けた準備ができないまま試合に臨むことになりました。それでも彼は努力し、がんばってくれました」とラマスヘッドコーチは労います。その状況でもニック・ファジーカス選手(川崎ブレイブサンダース)と並ぶ、チームハイの15点、7リバウンドの活躍を見せました。
先発メンバーの一人、比江島慎選手(宇都宮ブレックス)は無得点に終わりました。「出だしから積極的に行かないといけないですし、あんなミスをしていては論外です。相手の方が強いと分かっている上で、このような試合展開をしてしまったことを課題として修正していきます」とこの経験を次につなげていくことを誓いました。
はじめて世界との真剣勝負を経験した田中大貴選手(アルバルク東京)は、「最初にこちらのターンオーバーから入ってしまったのも、けっして攻め気がないわけではないですが、どこか気持ちの面でフワッと入ってしまった部分があると思います。出だしが大事であるにも関わらず、相手の方が気を引き締めて試合に入られてしまいました」と経験の差が出てしまったのは否めません。
FIBAワールドカップへ向けた強化合宿がはじまったときから、トルコ戦に照準を合わせて準備をしてきました。これまでの強化試合を踏まえ、さらに52%と高確率でシュートを決められる中でも86点で終えたことはプラスに捉えることもできます。篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)は「ディフェンスができていた時間帯もあるし、できていなかった時間帯もありました。また、できていた時間帯であってもタフショットを決められたり、チェックに行っても外から決められてしまう場面も確かにありました。全てを止めることはできないので、自分たちが納得いくディフェンスができ、これはやられても仕方ないからどんどん次に行こうというプレーをもっと増やせるようにしていきたいです」と少なからず手応えも感じています。「ディフェンスに関してはゲームプラン通りではないですが、ある程度は守れていたのではないかと思います」と比江島選手も同意見でした。
グループEの中で断トツに低いFIBAランキング48位の日本にとって、失うものは何もありません。「この負けを教訓とし、次の試合に向けて切り替えて準備していこう」とラマスヘッドコーチは新たなページをめくって前に進むだけです。
次戦は日本時間9月3日(火)17:30より、FIBAランキング24位のチェコと対戦します。この試合もBSフジ、CSフジテレビNEXT、DAZNにてそれぞれ生中継されます。