グループA〜Dは予選ラウンドを終え、2次ラウンド進出チームが決まりはじめた「FIBAワールドカップ2019」。本日9月5日(木)、AKATSUKI FIVE 男子日本代表が属するグループEも最終戦を迎えます。1勝1敗で並ぶトルコとチェコとの直接対決で敗れたため、日本の最下位は決定しました。しかし、選手たちが「楽しみ」という一戦がまもなく行われます。
昨シーズン、NBAのコートに立った渡邊雄太選手(メンフィスグリズリーズ)は、「そもそも世界の強豪国と対戦できる機会が、今までの日本にはありませんでした。それを今回、自分たちの力で勝ち獲ってこの場にいることが大きなことですし、ものすごく楽しいです」と笑顔を見せます。日本人初となるドラフト1巡目で指名され、今シーズンよりNBAに挑む八村塁選手(ワシントンウィザーズ)も、「U17世界選手権でアメリカと対戦(2014年:日本38-112アメリカ)し、すごく思い出深い試合でした。今回、もう一回戦えることを楽しみにしています」。これまでも笑顔で様々な快挙を成し遂げてきた八村選手にとっては「楽しむのが僕の原点なので、そこは絶対に忘れないで戦っていきたいです」と自らの成長を試す機会となります。
「NBA選手とマッチアップできるのは純粋に楽しみです」という篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)。「ユーロリーグのMVPであるファクンド・カンパソ(アルゼンチン)やNBA選手のデニス・シュレーダー(ドイツ)、トーマス・サトランスキー(チェコ)などすごい選手ばかりとマッチアップしてきて、アメリカ戦ではケンバ・ウォーカーなどと対戦できることは自分の財産になると思います。体感的にどれくらいのスピードなのかなど、実際に感じなければ分からない部分があります。一つひとつのディフェンスとオフェンスがチャレンジだと思って臨みたいです」と、この1ヶ月間で世界トップレベルの選手たちとマッチアップしてきました。身長差に対する感覚は麻痺したようで、「あまり変わらないというか分からなくなっています」と話す以上に、持ち味であるスピードで対抗できていることで自信をつけていました。
アメリカ戦へ向け、フリオ・ラマスヘッドコーチは「運動能力が高い選手ばかりであり、アメリカ以上に走れるチームはありません。ゲーム序盤から走ってリズムを作ってくるので、そこにのみ込まれないように作戦を立てています」と準備しています。「アメリカ戦は注目を集めると思いますが、自分たちの力を出すことだけです。相手にとらわれるのではなく、自分たちがやるべきことを徹底していくだけです」と渡邊選手は、いつも通りのプレーを心がけていました。篠山選手は、「いよいよアメリカ戦です。たくさんの人に見ていただきたいし、世界トップのNBA選手たちと公式戦で戦えるのはすごいチャンスです。やれるだけの準備をして臨みたいです」とティップオフを待つばかりです。
ランキング以上に実力差は明確と言わざるを得ません。ドラフトされたことが快挙であり、現役NBA選手を2名擁することで史上最強と呼ばれる日本。対するアメリカは、当然ながら全員が現役NBA選手です。12人中10人がドラフト1巡目で指名され、さらに6名が八村選手と同じくトップ10内の上位指名されたエリート軍団との対決です。
「どれだけできるかは分からないですが、日本のバスケを100%出し切って、その後に結果につながれば良いなと思います」という八村選手ですが、100%の力を出し切らせてもらえるかどうかも分かりません。世界No.1を相手に少しでも爪痕を残すことができるのか、はたまた史上最強を証明する活躍を見せるのか──日本vsアメリカ戦は本日9月5日(木)21:30ティップオフ。地上波フジテレビにて21:00より生中継されます。日本の実力を知ることができる大一番。ファンの方々はもちろんですが、どのカテゴリーでも、どの世代であってもバスケをする選手たちにこそ見ていただき、多くのことを感じてください。
■予選ラウンド結果(2019年9月4日現在) 確定【グループA】①ポーランド(3勝)②ベネズエラ(2勝1敗)|③中国(1勝2敗)④コートジボワール(3敗) 確定【グループB】①アルゼンチン(3勝)②ロシア(2勝1敗)|③ナイジェリア(1勝2敗)④韓国(3敗) 確定【グループC】①スペイン(3勝)②プエルトリコ(2勝1敗)|③チュニジア(1勝2敗)④イラン(3敗) 確定【グループD】①セルビア(3勝)②イタリア(2勝1敗)|③アンゴラ(1勝2敗)④フィリピン(0勝3敗) 【グループE】①アメリカ(2勝)②トルコ(1勝1敗)|③チェコ(1勝1敗)④日本(2敗) 【グループF】①ブラジル(2勝)②ギリシャ(1勝1敗)|③ニュージーランド(1勝1敗)④モンテネグロ(2敗) 【グループG】①フランス(2勝)②ドミニカ共和国(2勝)|③ドイツ(2敗)④ヨルダン(2敗) 【グループH】①リトアニア(2勝)②オーストラリア(2勝)|③カナダ(2敗)④セネガル(2敗)