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「FIBAワールドカップ2019」最終戦、モンテネグロに65-80で敗れ、31位の結果に

「FIBAワールドカップ2019」17-32位決定戦にまわったAKATSUKI FIVE 男子日本代表は、早くも最終戦となるモンテネグロと対戦。渡邊雄太選手(メンフィスグリズリーズ)が先制してスタートしましたが、第1クォーターからいきなり6本のブロックショットでゴールを阻まれ、モンテネグロがリードして試合が進みます。第2クォーターの5分間を無得点に抑えた日本は巻き返し、24-26と2点差に迫り、第3クォーターには渡邊選手のダンクで45-45と同点に追いつきました。しかし、相手のフィジカルコンタクトに対し、「最後の場面でボディブローのように効いてしまいました」という馬場雄大選手(アルバルク東京)のコメントどおり、65-80と15点差をつけられて最終戦を飾ることはできませんでした。

この結果により日本は5連敗、得失点が-147点のフィリピンに次ぐ-130点だったため、32チーム中31位の結果となりました。

「これが現実だと思います」という田中大貴選手(アルバルク東京)は、この結果を受け止めます。「日本バスケ界に良いことが起きている中で、いろんな方に注目されたり、ワールドカップで戦えるのではないかと今まで以上の期待を受けながらこの舞台に来たわけですが、終わってみればこの結果が現状です」

前日には選手ミーティングを行い、「もう一回みんなで奮起して、ディフェンスで足を動かしてがんばって行こう」と気持ちを切り替えて臨んだ最終戦。しかし、「気持ちの変化で勝てるような相手ではない現実を見せつけられました」と田中選手は、はじめて挑んだ世界との差を痛感します。

初の先発ポイントガードとして起用された安藤誓哉選手(アルバルク東京)は、32分間コートに立ち続けました。Bリーグ同様に、得点力あるポイントガードとして果敢にゴールにアタックし、本日は6点を挙げます。実際に世界レベルを肌で感じるとともに、他の試合を目の当たりにすることで「技術もそうですが、もっとシンプルに判断するなどバスケIQの部分の差を感じました」

その一方で「もちろん通用した部分もあります」と言うように、ディフェンスで前からプレッシャーをかけ2つのスティールを記録したり、ドライブでアタックしてズレを作ってキックアウトパスを決めたり、手応えを感じるプレーもあります。「そこは自信に持って、ソリッド(堅実)にプレーしていかなければなりません。このレベルを常に感じながらBリーグのシーズンを戦っていきたいです」という表情はどこか明るかったです。「もっと世界を相手に戦いたかったです」

5連敗に終わり、「不完全燃焼」というのは馬場雄大選手(アルバルク東京)。馬場選手も先に挙げた二人同様、初の世界大会であり、「雰囲気にのまれたのか分かりませんが、いつもより疲れてしまう自分がどこかにいました」と本来のプレーが思うように出せなかったことが不完全燃焼につながっていました。しかし、「1年前に経験できて良かったです」と東京オリンピックを前に世界レベルを戦えたことを前向きに捉えます。この経験を糧に「来年に向けて準備していくだけです。この結果が底辺なので、あとは上がって行くだけです。今一度、自分たちと向き合い、世界レベルの水準でものを考えていきたいです」と言い、悔しい結果は同じ世界大会でしかこの借りは返せません。

FIBAランキング1位のアメリカをはじめ、世界のトップレベルを体感し、その差を痛感した今回のメンバーが仲間や若い世代に伝えていく使命があります。「フィジカル面、技術面、戦術面、メンタル面全てにおいて成長の余地があり、中でもディフェンスが一番成長しなければいけない部分です」とフリオ・ラマスヘッドコーチは課題を挙げました。国内組が意識を変え、Bリーグをさらに激しいリーグへと変化させていく必要性も明確になりました。

連日、会場や日本からテレビなどを見て多くの声援を送っていただき、ありがとうございました。悔しい結果に終わりましたが、ここがスタート地点です。馬場選手が言うように、「この結果に下を向くことなく、世界と対戦する経験をもっと多く積み重ねていくためにも顔を上げて前を向いて行きたいです」

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